千野静のカリフォルニア通信

米国西海岸に在住していた研究者のブログ

H-1Bビザ保有者が国益免除でアメリカのグリーンカードを取得するまで

 

トータル1年8ヶ月におよんだグリーンカード取得は無事完了し、晴れて家族四人永住権保持者となりました。

 

以下が申請カテゴリー/スポンサー/方法、所要時間/申請センター、費用の概算等

(自分と配偶者と娘二人の計4人分(2018年10月現在)。

 

[申請カテゴリー/スポンサー/方法]

EB2-NIW(国益免除)/自己/I-140とI-485の同時申請(Concurrent)

 

[所要時間/申請センター]

申請書類は弁護士に依頼してから2ヶ月でUSCISに書類を送付しました( Nevada Service Centerでの処理になりました)。

 

[費用]

合計$10,139.74 (弁護士: $4,000/申請費実費: $3,990 ($580 (I-140), $1,070 x 2 ( = $2,140, $635 x 2 = $1,270 (I-485))/メディカルチェック: $1,025 x 2 = $2,050)、Fedex $99.74、(加えてサンフランシスコ領事館やメディカルチェックの際の駐車場代が合計約100ドルほどかかりました。)

 

2013年11月に渡米してからグリーンカード取得に関する情報収集に当たっていました。何をするにも情報がすべてです。アシスタントリサーチャーという、不安定なH-1Bビザ保有者の私がグリーンカード取得まで至ったのは弁護士や家族や友人の支えがあったからに他なりません。本当に皆様ありがとうございます。

 

取得までの道のりはほんとに大変でもう2度としたくありません。ですが今回の申請で得られたのは米国での永住権(通称グリーンカード)。

 

利点は以下

  1. 自分が米国で仕事を得る上で就労ビザの問題がほぼ無くなる
  2. 自分が現在の職場を解雇されても米国に滞在可
  3. 妻が労働許可証無しで働くことができる
  4. 自由にアメリカ国外に出られる

 

下記がグリーンカード取得までの時間的な流れのまとめ。

[Phase3] USCISにグリーンカードを申請してから取得まで

[Phase2] 弁護士に申請資料を送ってからUSCISにグリーンカードを申請するまで

[Phase1] 自分で準備した申請資料を弁護士に送るまで

 

[Phase3]

10/18/2018 (申請後1年10ヶ月) 妻のグリーンカード到着[有効期限:11/18/2016-11/18/2020]

10/10/2018 (申請後1年10ヶ月) 妻のグリーンカード認可

10/3/2018 (申請後1年10ヶ月) 妻の日米の犯罪履歴証明書を移民局に送付

9/26/2018 (申請後1年9ヶ月) 妻の日本の犯罪履歴証明書を領事館で受領

8/3/2018 (申請後1年8ヶ月) 妻の日本の犯罪履歴証明書の申請を領事館で実施

7/24/2018 (申請後1年7ヶ月) 妻の面接と指紋採取を移民局で実施

3/25/2018 (申請後1年4ヶ月) 自分と子供二人のグリーンカード到着[有効期限:11/18/2016-11/18/2020]

3/23/2018 (申請後1年4ヶ月) 自分と子供二人のグリーンカード認可

2/23/2018 (準備開始後1年3ヶ月) 2度目のメディカルチェックの結果受取(自分と家族全員)

2/23/2018 (準備開始後1年3ヶ月) 2度目のメディカルチェックと予防接種(自分と家族全員)

3/03/2017 (申請後2ヶ月半) 一時渡航証到着[有効期限:11/5/2016-11/4/2011]

2/28/2017 (申請後2ヶ月半) 労働許可証到着[有効期限:03/05/2017-03/04/2018]

2/20/2017 (申請後2ヶ月1週間) 労働許可証発行開始

2/15/2017 (申請後1ヶ月半) バイオメトリクス

2/11/2017 (申請後1ヶ月1週間) 別々にバイオメトリクスの日程通知

2/10/2017 (申請後1ヶ月ちょい) バイオメトリクスの日程通知

1/19/2017 (申請) グリーンカード申請日(Priority date)

 

[Phase2]

1/19/2017 (資料送付後1ヶ月) 送付したチェックの申請料金をUSCISが引き落とし

1/18/2017 (資料送付後1ヶ月) USCISがネバダオフィスでプロセスに入る

12/29/2016 (資料送付後1週間後) 配達証明が届き、USCISが受理したことがわかる

12/22/2016 (資料送付後2日後) 弁護士が申請書類一式をUSCISに郵送

12/21/2016 (資料送付) 自分で準備した申請資料と署名済み申請書類を弁護士に郵送

 

[Phase1]

12/11/2016 (準備開始後2ヶ月半) 研究室のPIから推薦状1通を得て、申請資料がほぼ揃う

12/01/2016 (準備開始後2ヶ月3週間) メディカルチェックの結果受取(自分と家族全員)

11/28/2016 (準備開始後2ヶ月1週間) メディカルチェックと予防接種(自分と家族全員)

11/04/2016 (準備開始) 弁護士費用$2,000をPaypalで支払い弁護士と契約を結ぶ(弁護士がNIW-EB2による申請が妥当と判断)すぐに推薦状の例文を貰った

10/26/2016 弁護士に業績集、C.V.を送付

10/23/2016 弁護士にグリーンカード取得可能性を打診

 

#H-1B #アメリカ #グリーンカード #国益免除

 

Mac Pro 2008 (電源)故障

使っているMac Pro 2008 モデルが故障した。

本体のPower ボタンを押してもすぐに電源が切れる。

そこでControl + Option + Command キーの同時押しで電源ボタンを押すのをやってみる。やはり一瞬、電源が入るがすぐにシャットダウンしてしまう。

 

面倒なことになってしまった。重要なファイルが入っている。

 

 

 

Nippon First という発想

トランプ大統領が「America First」と就任演説で述べたことに前回触れたが、

 

我が国の安倍首相がもしも、トランプ大統領が誕生するより前に

 

「Nippon First」

 

と演説して、日本は日本の国内問題の解決に第一に取り組むと世界に向けて発信していたらどういう事態になっていただろうか。

 

これまで世界中で新自由主義が金科玉条のように喧伝されてきたわけだから、安倍自民党は気が狂ったかと言われていたかもしれない。

 

また日本のマスメディアは鎖国していた江戸時代に戻るつもりか、などと非難していただろう。

 

だけど、考えてみて欲しい、日本は東日本大震災とそれに続く福島第一原子力発電所の事故で大量の放射性物質を空や海にまき散らした。

 

空も海もつながっている。日本は日本のみならず、多大な環境汚染を世界に広げてしまった。日本がその事実を認めようが認めまいが厳然とした事実としてある。

 

日本はNippon Firstとして宣言し、これに全力で対応することが真に成すべきことだった。

 

家族や家を失い、仕事も失った人が大勢いた。時の政権は民主党だったが、政治はこうした人々に真に寄り添うことが求められていた。何も知らされない国民は被曝させられ、仮設住宅に住まわされ、十分な補償は今もなされていない。

 

もし日本の政治家が正しいことをしていたなら、日本は事態を収束させるために責任を果たそうとしているということが世界中の人々にも伝わっただろう。

 

ところがである、猪瀬都知事だったが、オリンピックの東京誘致をぶち上げ、招致活動をし、その後、安倍首相は2020年のオリンピック開催地が東京に決まった時に、福島第一原発事故は「アンダーコントロール」などと誰が聞いてもわかる嘘を世界に発信した。その自覚は本人にはないのかもしれないが、あれは決定的な出来事だった。

 

東京オリンピック開催が招いたことは、セメントなどの建築資材の高騰や、建築士が東京の仕事に従事したために生じた、福島を始めとする東北地方の復興の遅れである。

 

アメリカはこの大統領選によって大転換の時を迎えている。連邦政府は2017年1月20日をもって政権の人事を総入れ替えした。アメリカはこの時を持って瞬間的に180度、向きを変えた。その証拠にトランプ大統領はCSISのリチャード・アーミテージ、マイケル・グリーンをお役御免にした。

 

アメリカの現政権は明治維新以降の統治機構を起源とする、戦後の日本の政体を解体しようとするだろう。

 

そしておそらく、東京オリンピックは中止させられる。(中止を日本から言い出すのではなく、外圧で中止が決まる。日本の政治は外圧でしか物事が動かないからだ)日本は主権国家ではないのだから当然と言えば当然なのだが。(その体裁はとっているが)

 

もう一つ、日本は国民主権が憲法に謳われている。その憲法を破棄しようと画策する自民党政権は、世界から奇異の目で見られるだけでは済まされないだろう。

 

こうしたことを考えると天皇陛下が生前退位を望まれているにも関わらず、審議が遅々として進まないことにも合点がいく。安倍自民党はおそらく天皇陛下が煙たい存在なのだ。

 

自民党自身が内部で自浄作用が働くならまだ見込みはあるが、そうでなければ諸行無常の響きあり、だろう。平家物語の冒頭が思い浮かぶ。

 

そろそろ日本国民もおかしな自民党政治および、官僚とマスメディアによる国民支配の構造に気がつかないといけない。国が滅びてしまうその前に。

NGS解析をするのに最適なMacBook Pro 15 インチ

Next generation sequencing (NGS)というのは簡単に言うと、あらゆる生物の全ゲノム情報を1日とか数時間で解読してしまおうという装置やシステムです。

 

遺伝子の配列をそれだけの短時間で解読することが可能になっています。

 

そうはいっても、そこから有用な情報を得るために様々な解析プログラムを使って情報を取り出さなければなりません。

 

解析には世の中で出回っている普通のWindowsやMacなどラップトップでもできます。

 

そこで私がNGS解析用のラップトップとして選んだのがMacBook Pro 15 インチ。それもRetinaでないやつ。MacBook Pro 15 inch Mid 2012です。Intel製の2.3 GHz Core i7 クアッドコア。

 

これは私にとって最高のApple製ラップトップです。内蔵のHDDを取り外し、そこへ256 GBのSSDを換装し、マルチドライブ(Appleが言うところのSuperDrive)を取り外した所へはもう一つ、1TBのHDDを内蔵しています。メモリはMaxの16GBにしてあります。

 

システムやアプリケーション、そして一時的なNGS解析データなどはSSDにインストール、あるいは保存しておいて解析し、fastqや解析途中で出力されたBamファイルなどの大量のデータファイルはHDD側に保存する。

 

通常利用で必要な端子類はUSB3.0が二基、ギガビットイーサ、Firewire 800があり、Thunderboltもある。内蔵の記憶装置は汎用品が使えるので安価で、故障などのトラブル対応がしやすい。これ一台でどんなこともでき、実質的に個人でカスタマイズできるApple製のラップトップというとこれ以外は考えられません。

 

UCガンダムで言うところのフルアーマーといったところでしょう。Appleは惜しいマシンを葬ってしまいました。17インチも2012年モデルを出してくれていればよかったのですが。

 

コンピューターの飛躍的な進化によって最も恩恵を受けている分野の一つが生命科学分野なのは間違いがありません。人の病気の原因遺伝子を探すためにコンピューターは欠かせません。解析中に電源が落ちてしまっては解析が途中で中断され、一からやり直しになってしまいます。

 

そうした突発的な事故からデータや時間を守るためにも優れたラップトップは絶対に必要です。NGS解析に特化した強力なCPUと潤沢な記憶装置を搭載したラップトップ。そんなマシンが欲しい。

トランプ大統領の就任演説 ー アメリカ・ファースト ー

2017年1月20日正午 第45代アメリカ合衆国大統領、ドナルド J トランプ氏の就任演説があった。ワシントンDCと、ここカリフォルニアとは時差が3時間あるので、朝、9時頃にテレビでその様子が報道されていた。

 

その演説は米国民は当然ながら、世界中の人、一人一人に呼びかける内容だった。

 

特に私にとって印象的だったのは、民主党から共和党への力(パワー)の移譲ではなく、ここ(おそらく中央政府)からあなたへの力(パワー)の移譲だ。

 

という部分だった。

 

アメリカは今から30年ほど前までは、国内であらゆるものが生産されていた。ところが人件費の高騰や第二次産業からサービス業や金融業の第三次産業への産業構造の変化に伴い、生産設備を国外へ移転していった。その結果、国内であらゆるものの生産が行われなくなり、大量の労働者が職を失い、人々から活力が失われていった。

 

そんな中、低賃金で、きつい肉体労働には需要があったのだが、アメリカ人はこうした職に就くことはなかった。そうした低賃金の職には、主にメキシコ人を中心とする移民の人々が従事していった。

 

だからトランプ氏が言う、メキシコ人がアメリカ人の職を奪っているというのは正しくない。多くのアメリカ人はベトナム戦争前後の時期から勤労意欲を失っていて、今や仕事する気がないのだ。

 

トランプ氏はこうした人々に呼びかけ、海外に出ていった企業をアメリカに戻し、雇用を創出し、強いアメリカを取り戻すということを強調していた。

 

おそらく、トランプ氏は海外にある米国企業やそこで働く人々のみならず、海外派遣しているアメリカの陸海空軍の兵士たちもアメリカ本土に戻すことを予定している。おそらくNATOを解体し、沖縄に駐留しているアメリカ軍もいずれは撤収するだろう。駐留を続けてほしければ、日本政府に費用をもっと出せと言っているし。

 

そもそも、考えれば分かることだが、アメリカが本気で中国と戦争するつもりなら沖縄は中国本土に近すぎる。(尤もアメリカ国債を大量に保有し、いつでもそれを売ることのできる中国に戦争を仕掛けるとは思えないが。。。)

 

また現代の兵器は原子力空母も含めた航空機による空からの展開や、原子力潜水艦による隠密作戦が中心とだろう。それを考えるとアメリカ軍基地はグアムの方が地政学的に都合がいいし、規模的にも十分だ。

 

辺野古の美しい海を埋め立ててまで普天間移転をする理由はどこにもないはず。基地の建設費用や思いやり予算などといってアメリカ軍の駐留費用を支払うようでは日本は独立国とはいえまい。

 

話がずれた。

 

もう一つ、トランプ大統領は「アメリカ・ファースト」という言葉を何度も口にしていた。日本の新聞社はこれをアメリカ第一と訳している。それだけ聞くとナンバーワン・アメリカ、みたいな風に聞こえるがそうではない。

 

アメリカ・ファーストは反戦のスローガンである。第二次世界大戦の時、イギリスはドイツに負けそうになっていた。その時に、アメリカを戦争に巻き込んで、自国を有利にしたかったイギリスは、様々な手段を講じていた。

 

これに反対する世論がアメリカ国内で起こり、彼らはアメリカ国外の問題(戦争)に対処するのではなく、アメリカはアメリカ国内の(問題)を第一に考えようと訴えた。それがアメリカ・ファーストだ。

 

本日、早速トランプ氏はTPPからの離脱を表明した。

 

日本の自民党は民主党政権の時、TPP断固反対といって選挙戦を戦っていた。自民党はその公約を曲げて、2016年の年末までTPP推進に邁進していた。はてさて、どうするのだろうか、自民党は。

 

海外から日本を見るとほんとに情けないくらい日本はアメリカの属国だ。日本は高度成長期、経済と民度は一流、政治は二流だったのだが、今はすべてが三流になってしまった。悲しいやら、情けないやら。嘆かわしい。

 

いけない、また話が脱線してしまった。

 

こうしたことをひっくるめて考えるとふと頭に浮かぶのはかつて田中角栄が日本列島改造論でぶち上げたようなことをトランプ大統領は目論んでいるのだろうと想像する。

 

大陸改造。きっとこれだろう。

 

総括すると、トランプ氏が就任演説で訴えたことは(国外の)戦争に関わって経済を回すのではなく、国内のインフラ整備に人・金・モノを投入して雇用を創出し、働くことであなた(人々)の活力(パワー)を取り戻そうということであった。

 

これからのアメリカは、今日の日を境に大きく変わっていくだろう。

都会でフルーツを自給自足するために - Falling Fruit org -

https://fallingfruit.org - map the urban harvest!というサイトがあるのをご存知でしょうか。

 

無料でオレンジなどのフルーツを収穫する方法を提供してくれます。

 

Falling Fruitでメールアドレスとパスワードを設定してアカウントを作成すると地図上に沢山の大小のドットが現れます。

 

そのドットの一つ一つが公共でフルーツの木が生えている場所を表しています。

 

放っておくと落ちてしまう、都会のフルーツを有効利用しようというのがコンセプトですが、都会にいても気軽に人をアウトドアへ誘うようなサイトの作りになっています。この収穫できる場所はアカウントを持つ人はだれでも登録、公開できるようになっています。

 

私の住む、サクラメントは柑橘類がよく育つのでこの時期、道端や周囲の家の庭先にたくさん実っています。

 

こうした柑橘類はあちこちでよく見かけるのですが、採っていいものやらどうやら眺めるだけでしたが、こうしたサイトがあると実際に収穫しても良いものであることがわかります。むしろ都会の食料資源を積極的に活用する気になります。

 

その場所に実際に行ってみるとオレンジがたわわに実っていました。

 

ポケモンgoなどに見られるように位置情報を扱うUIは花盛りですが、実社会を生きる私たちの食や健康に密接につながるこうした取り組みはとても斬新だと思います。

 

しかし、アメリカでは何千、何万という収穫場所が登録され、公開されていますが、日本では数箇所場所しか、登録されていません。是非とも充実させていってほしいものです。

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